神奈川県の重要文化財として「薬師如来坐像」が、大井町の重要文化財として「算額」が、それぞれ指定されています。

薬師如来坐像

薬師如来とは、健康長寿・病気平穏・安産祈願・災難除去・現世利益。
これらの願いを祈願する仏様です。

この薬師如来は、山の神である大山祇命(おおやまづみのみこと)と
商売繁盛の神である事代主命(ことしろぬしのみこと)が化身した存在とも言われています。

左手に持つ薬壺には、体の悩み・心の悩みを救う神秘な薬が入っていて、眉間の間にある白毫(びゃくごう)から悟りで得た知恵を光放ちます。

制作年代: 鎌倉期、制作者: 不明(運慶の息子、湛慶とも推定されています)
像高112センチメートル、寄せ木造り玉眼(ぎょくがん)入り。肉身部は漆箔で、着衣部は残念ながら剥落しています。
普段は数秘とされ安置されていますが、毎月12日が開帳日となります。

算額

算額とは、江戸時代日本で発達した和算(わさん:今で言う数学)の問題や解法を記したもので
問題が解けた喜びや感謝を、絵馬にして神社仏閣に奉納されたと言われています。

その昔、和算家たちが高度な問題を作り合い、時には誇示しながらも楽しみました。
そして大人のみならず、子供たちの遊びとしても入り込んだという文化にもなりました。

算額の魅力は

  • 1. 見て楽しむ(幾何の問題が多く、デザインも美しい)
  • 2. 作って楽しむ
  • 3. 解いて楽しむ

と言われています。

三嶋神社で奉納されている算額の大さは横139.5㎝ 縦72㎝。奉納者は安藤為吉と言われています。
掲額年月日は明治15年9月。遺題5題となっています。

※遺題(いだい):江戸時代の和算家が自分の著書の終わりに書き置いた問題のこと。

神様にお願い事を届けるために神社に奉納する絵馬。
三嶋神社の絵馬はこの算額のデザインを取り入れております。 ご希望の方はご連絡下さいませ。